ゼロ系食品は本当にゼロ?(糖類ゼロ、糖質ゼロ、カロリーゼロ)

「糖類ゼロ」「糖質ゼロ」「カロリーゼロ」…こんな表示の食品が増えましたね。
その他にも、「糖質オフ」「カロリーオフ」「ノンシュガー」「低糖」などなど…。
このような表示は、勝手にしていい訳ではありません。
表示の仕方は、ちゃんと法律で定められています。
「ゼロ」表示が実はゼロじゃなかったなんてことも…!

糖質制限食に関連しそうな栄養表示基準について、以下に書いてみました。

炭水化物・糖類・糖質がゼロと表示できる基準

日本国内で販売される食品は、健康増進法の栄養表示基準に基づいた栄養表示ができます。
炭水化物・糖類・糖質がゼロと表示できるのは、
100g(飲料は100ml)あたり0.5g以下の場合。

つまり、
糖類が100g(100ml)あたり0.5g以下なら糖類ゼロ無糖ノンシュガーシュガーレス
糖質が100g(100ml)あたり0.5g以下なら糖質ゼロ
などの表示ができるわけです。
栄養成分表示でも0gと表示されます。

ということは、「糖質ゼロ」と表示されている500mlペットボトル飲料も
もしかしたら1本あたり2gの糖質が含まれているかも!
ってことなんですね。(まあ、2gぐらいならたいしたことはない…はず)
ただし糖質といってもエリスリトール・アセスルファムK・スクラロース・アスパルテーム・ネオテームあたりなら血糖値に影響しませんね。

「糖質オフ」「低糖」「微糖」等の表示は?

ゼロでなくとも、「糖質オフ」や「低糖」などの表示の場合。
これらは、100g(100ml)あたり2.5g以下だとこの様な表示ができるそうです。

糖類が100g(100ml)あたり2.5g以下なら低糖微糖糖分控えめ
糖質が100g(100ml)あたり2.5g以下なら糖質オフ
などの表示ができることになります。

こちらの場合は栄養成分表示でも0になることがないので、成分量を確認すれば良いですね。
糖質制限者ならこのような文言には惑わされず、もちろんちゃんと成分量を確認してますよね!?

カロリーゼロ・ノンカロリーと表示できる基準

今度はカロリーに行きましょう。
なんと、カロリーも厳密に0じゃなくても、ゼロと表示できてしまうのです!

カロリーの場合は、
100g(100ml)あたり5kcal以下ならカロリーゼロノンカロリー
などの表示が可能になります。

500mlペットボトル換算で行くと、もしかしたら「カロリーゼロ」清涼飲料水にも
1本あたり20kcalのカロリーが含まれているかも!?
ってことになりますね。

糖質制限ならこの程度のカロリーはさして気にすることはありません。
それより糖質を気にしましょう。

カロリーオフ・カロリー控えめと表示できる基準

「カロリーオフ」「カロリー控えめ」の場合は、
100g(100ml)あたり20kcal以下なら表示できるそうです。

こちらも、糖質制限をするならまず糖質ですね。
一応参考まで。

食品成分の「ゼロ」は本当にゼロではないかもしれない、という事実

ゼロ表示の基準には一定の許容範囲があることがわかりました。
これは糖質に限ったことではありません。
その他の成分も、一定以下ならゼロと表示できるようになっています。
ちなみに脂質も100g(100ml)あたり0.5g以下なら「脂肪ゼロ」「無脂肪」表示が可能。

「糖質オフ」などのオフ系・カット系表示は成分量をゼロにすることはできないので、
言葉に惑わされず栄養成分表を確認することが大切です。

「一定以下ならゼロと表示できる基準」は国によって違うようで、もっと厳しい国もあれば、このようなきまりがない国もたくさんあります。そう考えると日本の基準はちょっと緩いような…?
例えば世界各国で販売されている「コカコーラ・ゼロ」も、国によっては炭水化物量やカロリーがゼロではないそうです。